疲労回復 ドリンク
2008年はアンチ疲労イヤー!抗疲労トクホ、認可待ち
先日、ニンニク注射を打ってきた。ニンニク注射というのはビタミンB群の栄養注射のことで、ニンニク由来の何かを使っているわけじゃない。そのクリニックで疲労のことをあれこれ聞いたのだが、抗疲労特定保健用食品=抗疲労トクホというのが開発中だそうだ。疲労に効く機能性食品が登場するのである。
『肉体疲労時の栄養補給』と抗疲労は違う
ニンニク注射をして驚いたのは、打って数秒後、喉の奥の方からモワッと生のニンニクの匂いがむせ上がったことだ。糖の分解を助けるビタミンB1はニンニクそっくりの匂いがする。ビタミンB1に含まれる硫化アリルがニンニクの匂いと共通の成分だからだ。血管に入ったビタミンB1が匂うのか?医師によるとビタミンB1が大量に血管に入ったことで脳が誤解して生じる幻臭だという。
ビタミンB群は、体に取り込まれた糖や炭水化物、脂質などが分解されてエネルギーに変わる過程で必須なビタミンだ。糖はブドウ糖に、ブドウ糖はピルビン酸に分解され、そこから補酵素のコエンザイムQ10(若返りの物質と言われるやつだ)と結合してアセチルCoAの形で細胞内のミトコンドリアに吸収される。アセチルCoAはミトコンドリア内で最終的に水と二酸化炭素に分解されるまでの間、化学的な代謝を繰り返しながらエネルギーを放出する。ピルビン酸はビタミンB1がないとアセチルCoAに変わらない。だからビタミンB1を加えることで体の代謝を上げることができる。
そういった理由で栄養ドリンクやサプリメントにはビタミンB群が含まれていて、ニンニク注射はいわばその決定版。飲むものはたいていは吸収されず排出されてしまう。ビタミンB1の1回あたりの吸収量は10㎎程度で、それ以上飲んでも無駄になるだけだ。だから、ドリンク剤のビタミンB1含有量は最大でも10㎎。サプリメントには100㎎含有などがあるものの、これも9割は吸収されないので90㎎は端から無駄である。対してニンニク注射の場合、50㎎のビタミンB1誘導体(体の中でビタミンB1に変化する)が含まれる。それが100%吸収されるわけだから効果大だ。
しかし、いくらニンニク注射が強力でも、できるのは代謝を上げることで、その結果、疲労を軽減する。疲労がなくなるのはあくまで結果論だ。
抗疲労トクホで疲労を退治
では疲労とは何かといえば、実はきちんとはわかっていない。疲労とひと口に言っても、脳が疲れる中枢性疲労、肉体が疲れる生理的疲労、ガンなどに伴う病的疲労はまったく違う。疲労物質が蓄積して疲労になることはわかっているが、物質や代謝系が特定できていないのだ(以前は乳酸と言われていたが、現在は否定されている。最新の研究では乳酸は疲労物質どころか疲労回復物質であるそうだ)。
2003年から2006年まで、産官学連携で『疲労定量化および抗疲労食薬開発プロジェクト』が進められた。疲労の指標となる物質と抗疲労物質を特定し、それを元に疲労そのものをターゲットにした抗疲労トクホ商品を作ろうというもの。たとえばヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)は疲れると発疹として口元などに出てくる。つまりHHV-6は宿主の疲労を探知、唾液中に移動することで宿主から逃げ出そうとしているわけだ。疲労を探知するそうした生体による指標=バイオマーカーを見つけ、それを定量化できれば、疲労物質が何かわからなくても、抗疲労物質を見つけることはできる。
現在、同プロジェクトに参画した企業18社のうち、1社が6月にトクホへの申請を行い、別の3社が年内の申請を準備している。トクホは申請から認可まで約半年、早ければ来年の春にはアンチ疲労サプリメントやアンチ疲労ドリンクが店頭に並ぶ。
取りまとめを行った総合医科学研究所によれば、栄養ドリンク市場は年間2000~2500億円だが、疲労に効くという根拠は薄い。対して厚生労働省疫学調査では、就労人口8000万人のうち疲労を感じている人は4,720万人、およそ59.7%に上る。抗疲労トクホに期待されるマーケットは非常に大きい。
ニンニク注射を打ったその日も翌日も特に何という変化もなく、効く効かないは体質の差や個人差があるのだろう。抗疲労トクホは本当に効くのか?来年が楽しみである。
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